弁天沼の自然

弁天沼

弁天沼の自然 弁天沼東岸のヒシクイとオオハクチョウ

 苫東地域の中央部に位置する沼で、面積は約34haです。沼のなぎさ線は水中から陸にかけて植生が連続的に変化していく“エコトーン”をなしています。水中にはミツガシワやヒルムシロの水草類、その外側に向かってフトイ群落〜ヤチヤナギ群落〜ヨシやススキ、そしてその周囲はハンノキやミズナラの林となっています。
 沼には天然記念物のマガンやヒシクイ、オジロワシ、オオワシをはじめ季節に応じて多数の渡り鳥が飛来します。特にガン類にとっては、ウトナイ湖とともに重要な渡りの中継地となっており、春と秋の夕方には多くのガンたちが、餌場から帰ってくる姿とともに大きな羽音が聞こえてきます。




主な野鳥

 野 鳥 名

主な飛来時期 主な飛来・確認地点
【ガン・カモ類】 マガン  ヒシクイ 3〜4月 @AB
オオハクチョウ  マガモ  オナガガモ 秋〜春 @AB
【シギ・チドリ類】 オオシギ 4〜7月 @AB
【ワシ・タカ・ハヤブサ類】 オオワシ  オジロワシ 10〜4月

@AB

チョウヒ  チゴハヤブサ 春〜秋 @AB
【草原の鳥】 コヨシキリ  ノビタキ 5〜9月 @AB
オオジュリン 3〜7月 @AB

マガンの渡りルート

ガン類の渡り

 マガンとヒシクイはともにガンの仲間で、シベリアで繁殖し日本で越冬する渡り鳥です。かつては東京湾でも越冬していましたが、今は大方が宮城県の伊豆沼で越冬します。繁殖地はカムチャツカ半島やベーリング海峡に近いところで、毎年日本との間、約4000qを往復します。時速は100qともいわれています。
 彼らが飛ぶとき、よくV字形をとりますが、これははばたく時にできる風の力を後ろの個体が利用することで、体の大きな彼らが少しでもエネルギーを有効に使おうという知恵なのです。


苫東と周辺のマガンとヒシクイ マガン

 3月の中旬あたりから、鵡川町の水田地帯に飛来し、3月下旬から4月にかけて餌場を徐々に厚真町の水田へ変えながらと移動していきます。その間、ねぐらを海上、弁天沼、ウトナイ湖と移しているようです。その後は長沼町へと移り、5月のはじめ頃には美唄の宮島沼に集結してから、一気に北へと渡っていきますが、苫東ではまさに春を告げる鳥といえます。
 数は年々増えてきている傾向があり、多いときにはウトナイ湖とあわせて4万羽近くにもなります。彼らは主に落ち穂を食べますが、時には青葉が伸び始めた小麦を食べて農家を困らせることもあります。





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