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最新治療技術

経尿道的前立腺切除術(電解質溶液利用のもの)

 最近は電解質溶液を利用した電気メスによる前立腺切除術を実施しています。この方法では術中、術後に低Na血症を生じることなく安全に手術が行えます。

経尿道的水蒸気治療(WAVE)

 経尿道的水蒸気治療(WAVE:Water Vapor Energy)治療とは 低侵襲治療で出血がほとんどなく、高齢者や抗血栓薬を服用している高リスク患者でもほとんど出血がなく15分程の短時間で治療ができ効果が認められております。WAVE治療は尿道から内視鏡を入れ、103℃の水蒸気を前立腺組織に噴霧し、組織を壊死させ、自然吸収により、排尿症状が2週間から4週経過後、徐々に改善します。また性機能も維持できます。
 当院では2023年1月にWAVE治療を胆振地区で初めて導入し、新たな前立腺肥大症の治療法として有用性が期待できます。

体外式衝撃波による結石破砕治療(ESWL法)

 泌尿器科の結石治療は数年前に比べて格段に進歩しました。従来は開腹手術が行われていまたが、最近は、体外衝撃波による砕石療法(ESWL法)や尿管鏡で尿管内の結石を見ながら砕く(TUL法)が主流です。
 体外式衝撃波結石破砕治療(ESWL)は、これまで手術がしにくかった腎結石などの上部尿路結石も確実に治療できるので、結石治療の第一選択として定着しています。
 この手術は体外からレントゲンや超音波で監視しながら、結石に向けて衝撃波を照射します。破壊された結石は、尿と共に体外に排出されます。あまり痛くないので手術中麻酔の必要はなく、術後の痛みもほとんどありません。また、身体に傷が残らない画期的な新療法です。高齢の患者さんでも、副作用や後遺症の心配もなく、安全に手術が受けらます。また手術時間は40~50分程度ですので日帰り手術が可能です。

内視鏡によるレーザー結石破砕術(TUL法)

 最近、胃カメラの4分の1程の太さ(直径2、3ミリ)の尿管鏡が開発され、体に侵襲を与えず、直接、尿管内の結石を見ながら、レーザーによって結石を砕く(TUL法)が主流になってきました。
 この方法により熟練した泌尿器医が結石治療を行えば今や、日帰りまたは短期間の入院で治るようになってきました。
 ”死ぬほど痛い”尿管結石で悩める患者さんにとって、泌尿器科の内視鏡治療の進歩は今後大きな福音となることでしょう。
◆お知らせ
 当院は、最新の尿管鏡による結石治療を実施しています。2~3日程度の短期入院による治療が可能のため働き盛りの多忙な人にも適した治療法です。